丹沢杉のわっぱ弁当箱工房を訪ねて

つくり手に会いにゆく

from:スタッフ三浦

ロングセラーの『丹沢杉のくり抜き弁当箱』。
神奈川県の丹沢山地の杉から作られたこのお弁当箱は、くり抜きという手のかかる製法でありながら、リーズナブルな価格で人気です。

今回、この『丹沢杉のくり抜き弁当箱』を製作する、神奈川県の工房を訪ね、製造風景を撮影させていただきました。

木工品、まずは乾燥から始まる

この弁当箱の注目すべきポイントは、リーズナブルな価格でありながら、日本国内の木材を使って国内の工房で製造していること。
つまり純粋に100%メイドインジャパンということです。
材料の杉は、神奈川県の丹沢山地で採られたもので、これを神奈川県内の工房で削り出しから仕上げまですべて行っています。

丸太の状態で山から運ばれた杉材を、板状に切り出し、十分に乾燥させるところから弁当箱づくりが始まります。
どの木工品にも共通することですが、加工前に乾燥させておかないと、仕上がり後、木の水分の蒸発時に、変形したり割れたりすることがあるからです。

板が中まで乾いたら、次はくり抜きの工程です。
残念ながらこのくり抜き加工の方法は企業秘密ということで、お見せすることはできないのですが、その後の加工を動画と写真でご紹介しますね。

くり抜き弁当箱ができるまで

くり抜き加工が終わったばかりの弁当箱から、仕上げの木固め剤の塗布まで動画にまとめましたので、見てみてくださいね。
くり抜き直後の状態です。
ベースの形が出来上がりました。
まだたくさんの木くずがまだ付いたままの状態ですので、これをヤスリで削り落としていきます。
この機械の棒の先にヤスリが取り付けられています。
これを高速回転させ、そこへ先ほどのくり抜き直後の弁当箱の木くずを取り除いていきます。
表面を削っていきます。
細かな木粉が飛んでいるのが見えますね。
内側も同様に削ります。
機械でのヤスリが終わったら、番手の細かいサンドペーパーを使い分けて、手作業でヤスリがけをします。
角丸の部分や表面を、滑らかに磨いていきます。
内側も丁寧に磨きます。
削って弁当箱の形をつくるのはここまで。
この後は木の強度を高める秘密兵器の登場です。

ニスでなく木固めで仕上げる

ここからは仕上げ作業です。
削って形を作っただけの白木の状態では、日用品として使う弁当箱としては耐久性が良くありません。
毎日使って水に濡れても曲がったり割れたりしないよう、『木固め剤』を塗り込んで、木の強度を上げる作業を行います。

木固め剤を布にしみ込ませ、拭き塗りしていきます。
ニスのように表面を塗り固めるものではなく、木固め剤は木地に浸透して木材そのものの強度を高めてくれるものです。
このくり抜き弁当箱の使い始めは、木固め剤のニオイがうっすら残っている場合がありますが、何度か洗って乾燥させることで消えていきます。
木固め剤は木製の学校給食器などにも使われている、とても安全性の高いものですので、安心してお使いください。

木固め剤を3度塗り込んだ後は、日陰で1週間乾燥させて弁当箱の完成です。

完成し、出荷を待つ弁当箱たち。
木目が美しいですね。
余談ですがワタクシスタッフ三浦は昔ギターに凝ったことがあり、綺麗な杢目に見入ってしまうという、なかなか理解されにくい趣味があります。

木製食器のコーティング

一般的にリーズナブルな価格帯の木の弁当箱は、ほとんどがポリウレタンなどで表面をコーティングする仕上げをしています。
表面をコーティングすると、外からの衝撃から木を守る効果があるのと同時に、水気が木に染み込むのを防ぐという役割も果たします。

食器なので水に濡れるのは当たり前と言えば当たり前。
しかし木の内部に水分が入ったり、逆に蒸発したりを繰り返すと、変形や割れの原因となります。
なので、木の部分が水や空気に触れないように、まるっとコーティングしてしまうのは、耐久性を上げるには効果的です。

しかしこれでは木の質感が感じられなくなってしまうんです。
なので、、、

敢えてコーティングしない

丹沢杉のくり抜き弁当箱では、表面をコーティングすることなく、木の強度を高めることができる『木固め剤』で仕上げをしています。
これで仕上げることで、見た目も手触りも木そのものの状態の弁当箱を作ることができます。
そして、コーティングしないことには、もう1つ大きなメリットがあるんです。

それは、冷めてもご飯がふっくら美味しいということ。
木のおひつと同じ効果があるんです。

ご飯を弁当箱に入れると、まず最初に、お弁当箱がご飯の余分な水分を吸収します。
そして時間が経ってご飯が冷めてきて、水分が蒸発してきた時に、お弁当箱の水分がご飯に戻るのです。

敢えてコーティングしないことで、この弁当箱に入れたご飯は、電子レンジで温めなくても、ふっくら美味しく食べられるんです。

桧もあります

当店の定番となった丹沢杉のくり抜き弁当箱に、新たなラインナップ『箱根ひのきのくり抜き弁当箱』が加わりました。
重厚感があって爽やかな芳香が特徴的な桧の弁当箱も、杉の弁当箱と同様に木固め剤で仕上げられています。
質感、香りともにナチュラルな雰囲気の食事を存分に楽しめるお弁当箱、こちらもオススメです。

p.s.
大・中・小と3種類ありますがいちばん人気は『中サイズ』です。
http://www.wakei-seijyaku.jp/item/20009434

コメント